最終更新日:2019年06月01日

デイドリーム

館長・総合芸術監督/齋藤豊治(さいとうとよじ)

 ある時、顧問をしているサンリオのテーマパークから、中国雑技団とキティがコラボするショーを創って欲しいと依頼が来ました。僕は早速、浙江省の雑技団の視察に向い、帰国後に構想を練り始めました。台本を仕上げて、美術の打ち合わせに福岡から大分道に車を走らせていた時のことです。高速道路に霧が立ち込めて、湯布院から先が通行止めになってしまい、仕方なく塚原高原の一般道を走り始めました。霧はいよいよ深くなり、フロントガラスに顔を付けるようにハンドルを握っていました。あれこれ考え、美術はシャガールの絵が良いのではと思い始めた時、突然シャガール展の看板が目に飛び込んできました。看板の矢印に導かれてハンドルを切り、暫くすると霧の中に忽然と美術館が現れ、扉を開けると、そこには沢山のシャガールのサーカスの絵が飾られていました。「これだ!シャガールのサーカスでいこう!」こうしてプランは出来上がり、ショーのタイトルは「デイドリーム」と決めました。まるで白昼夢?・・不思議な体験でした。