限りなく続く青空

館長の散歩道

昔の事で恐縮ですが、甥っ子の話をさせて下さい。名前は、「ジャン」フルネームは、「ジャン・セバスチャン・貢ノ輔・齋藤」です。ずいぶん長い名前ですね。僕の兄はフランス人と結婚して、ジャンを授かりました。貢ノ輔は僕の父の名前。フランスではミドルネームを付けるんだそうです。時は流れて、ジャンが5歳の時に、パリに住む兄から連絡が入りました。「夏休みの2週間、一人で日本に行かせたいんだけど、羽田にジャンを迎えにきてよ。」「飛行機にひとりで乗ってくるの?まだ5歳だよ!5歳!」日本とフランスでは子育ての仕方が違うんですね。「5歳だから大丈夫だよ!」「いやいや無理でしょ!」そして夏休み。ジャンは本当に一人で羽田に降り立ちました。東京で元気に遊んだ後、僕の演劇仲間が集まる夏の新潟合宿に、ジャンも連れて行くことにしました。そして恒例のスケッチ大会を開催。みんなが丘の上で好き勝手にスケッチをして、夜はお互いの絵を批評し合う遊びの会です。さて、描き終えたジャンの絵を見ると、画用紙は少しだけ白い部分を残して、あとはすべて青で塗りつぶされていました。最優秀賞は、もちろん全員一致でジャンの絵に決定!丘から見上げた空は、限りなく続く青い空でした。